MISIA自身のシンガーとしての能力は言うに及ばず、クラブシーンで活躍する多くのDJがREMIXを手がけている点は素直に評価したい。各曲ごとにDJの個性が出ていて、同じ曲を扱っているのにこれほど解釈の差が出るのかという点、そしてその様々な解釈のすべてでMISIAの歌声が生きていて改めてMISIAというシンガーの実力をリスナーに気づかせてくれる、これで星5つは出せる。
しかし、だからといってそういった優れた点が全ての欠点を覆い隠すほどでもないのが惜しいところだ。
まずはCCCDであるという点で星が2つ減る。
既に様々な場所で指摘されているように、コピー防止という目的がまったく達成できていないのに音質の劣化はあり、あまつさえプレイヤーを破壊する場合があるというのは何をかいわんやである。
どう考えても欠陥商品ではないか。
こんなものを市場に垂れ流すのははっきり言ってしまえば公害であり、販売側のエゴでしかない。
イヤなら先行発売されたアナログ盤を買え、という声が聞こえてきそうであるが、アルバムの形にまとめられたものは販売されていない上、後述する事情があるため一般のリスナーにはとても手が出ないのが実情であろう。
さらに、他のレビュワーも指摘している選曲の問題があり、これで星が1つ減る。
MISIAの場合、以前から枚数限定のアナログ版にのみ収録されているREMIXであるとかプロモーション版にのみ収録されているREMIXなどが存在する。
これらを収録したアナログ版はオークションなどで高値で取引されているのが現状である。
もちろん、希少価値によってより大きな需要を!作り出すという販売戦略もあるのだろう。
しかし自分の音楽を少しでも多くの人に聞いてもらいたい、というのがこういった大規模流通に音楽を載せる理由であるとするなら、そんな販売戦略は本末転倒というべきで、あまり多用するべきモノではない。
そろそろこういった「幻の」REMIXを広く一般に公開してもいいのではないだろうか?
その辺りの考えが今回も見られなかったのが非常に残念だ。